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2024年8月 オーストラリア パース留学ツアー 現地校訪問レポート「Lynwood Senior High School」
2024年8月 オーストラリア パース留学ツアー
現地校訪問レポート
「Lynwood Senior High School」
7年生〜12年生の6学年(11〜18歳)、およそ200人ほどの生徒が在籍する、中規模(mid-large size)の公立高校です。
同じエリア(Ferndale/Lynwood, southeastern suburb of Perth)にある、Fountain College、Bannister Creek Primary School 同様、
こちら Lynwood Senior High School も、西オーストラリア州・パースの特徴を色濃く持ち、多様化の最前線にいらっしゃいます。
在籍する生徒の皆さんの国籍は60とのこと。
副校長(Deputy Principal)のニコラさん曰く、「その多様性がとても美しい文化を醸成している」そうです。
School Vision は、「Embracing Diversity, Celebrating Excellence, Together Creating Sustainable Futures.」
明確に、多様性を受け入れそこを起点に成長していく姿勢が示されています。
ここ Lynwood Senior High School は、さまざまな Specialist Program に力を入れており、特にサッカーや音楽・演劇に力を入れているそうです。
昨年、音楽・演劇に特化した建物が新たに建設されました。ホールのみでなく、チケット売り場のブースや待合エリアもあり、その待合エリアには生徒の皆さんが描かれた過去の演劇のポスターなども飾られていました。一部資金調達(Fund Raising)を目的に地域の方も招き、有料、無料、さまざまな演劇やコンサートを行なっているそうです。
休み時間や放課後には、校内で多くの生徒の皆さんが、さまざまな音楽や演劇、ダンスなどを日常的に披露しているそうです。
ここは音楽室棟を出たすぐのところですが、ここは休み時間になると、演奏している子たちで溢れかえることもあるようです。
驚くべきことは、なんとその休み時間の Performanceも、成績の一部として評価されていることです。
人前で演じるのが、発表会、あるいは公演の本番のみであるよりも、かなり実践的で力の付きそうな取り組みです。
スポーツの分野では、サッカー以外にもさまざまなスポーツを専攻している生徒が居たり、あるいは正課の体育の授業で行われたりしています。
この日はちょうど、体育の授業で、25mプールで生徒の皆さんがカヌーを漕いでいました。私たち日本人にはなかなか無い発想ですね。
また、スポーツにも力を入れている高校というにふさわしいジムも備わっていました。
これだけの設備が整っている公立高校は、オーストラリアといえど珍しいようです。
ちなみに、オーストラリアには、SEDA(Sports Education Development Australia)という高等教育プログラムがあり、プロスポーツ選手を目指す高校生をはじめ、プロの”プレイヤー”を目指さないにせよ、何らかの形でプロスポーツ産業に関わっていく人材になっていくことを目指すコースがあります。
座学を経て、その後は必ずしも学校には登校せず、その産業の中で on-job-training のような形でスペシャリストに育っていくためのプログラムであり、最終的にはその産業の中で職を得ていくためのコースです。
確かに、スポーツには興味があっても、だからといってプレイヤーを目指す方、あるいは実際にプロのプレイヤーになっていく方ばかりではないのが当然ながら現実であり、選手を支えるさまざまな業種の”プロ”が居て初めて成り立つ産業ですから、早期にそこを目指す専門学校的な機能を公立高校も担っている、というのはとても興味深いことです。
スポーツや音楽・演劇と並び、”ものづくり” にも力を入れているのも、ここ Lynwood Senior High School の特色のひとつです。
工作室には、最新の3Dプリンターをはじめ、ありとあらゆる工具が並びます。
この光景は、オーストラリアやニュージーランドの高校では実は割と見かける光景です。日本では、豊田高専や岐阜高専に見学に行った際に同様の印象を持ちました。
こういった、特色ある高等教育を実現する枠組みが、「TIWA(TAFE International Western Australia)」と呼ばれるもので、これはいわば州立(公立)の職業訓練校のようなものです。TIWAが開講しているコースは、ビジネス、ホスピタリティ、水産・養殖、航空、環境管理などなど、かなり多岐にわたります。
西オーストラリア州政府が管理、運営しており、昨年度までは、TIWAを通さなければ出願できなかったそうですが、2023年度より、個別の学校に直でアプライできるようになったようです。(※2024年度現在の情報。)
留学生の場合は、英語レベルの証明(IELTSなど)と、学校の成績証明書が必要となります。
英語力が足りない場合は、IECにて、EAL/Dを受講します。
※TAFE (Technical and Further Education)
オーストラリアに100校以上ある、州立の職業訓練専門学校です。
※IEC (intensive english centre)
他国から来た、英語を話せない人たちのケアのために校内に設けられている部門です。
難民や移民など、全く英語でのコミュニケーションが取れない方、あるいは私たち日本人のような留学生がお世話になる部門です。
※EAL/D (English as an Additional Language or Dialect)
英語を母国語としない生徒のための英語授業であり、以前はESL(English as a Second Language)と呼ばれていたものです。
そこまで英語力が低くなく、しかしながら英語のサポートが必要な人用のサポートプログラムです。
もう一つの特徴ある教育実践事例として、11年生、12年生(※日本で言うところの、高校2年生、3年生)を対象とした、Lynwood Environmental Academic Flexible Learning (LEAF)があります。
これは、「環境教育」を軸にして、そこから生物や数学、あるいはホスピタリティーなどの分野を深く学び、様々なエリアの就職につながっていくコースです。
その授業の一環で、中庭の一角が生徒の設計、管理・運営 (built established and maintained by students) によって整備されていました。
2024年は設立から数えて大きな節目の50年目。何と、その設立当初からの継続勤務しているスタッフがお一人いらっしゃるとのことです。
「WA Education Awards Secondary School Of The Year 2018」を受賞した実績もある、歴史があり、文武両道の素晴らしい高等学校でした。
⚪︎⚪︎年前、新婚旅行の行き先に日本を選んだ Deputy Principal のニコラさん。
その時のお好み焼きの味が忘れられないそうですが、お好み焼きを食べるためだけになかなか日本には行けないと嘆いてみえました。
Enrolment Officer のブリー (Bree Faranda) さん。
入学の受付の一切を担当されるのが彼女とのこと。先述の通り、現在は公立高校入学の際にTIWAと通さず、希望高校への直接応募が可能になっているようなので、かなりの重要人物であるとお見受けしました!!笑
ご興味のある方はぜひ!?彼女に直接問合せてみてください!!
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