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Australia Perth Tour 2019 – Final Report!
Sakai English School & La Porte International School Present
Australia Perth Tour 2019
Perth Indivisualでの、最後の授業レポート。
今回の滞在中に見学させていただいた中から特に印象深かった授業を紹介します。
YumiとShogoが通っている、Cycle 3 のクラスで、STEAM(Science Technology Engineering Art Math)の授業がありました。
STEAMのねらいは、Creatively Solving Problems。つまり、こう言った科学分野の知識や技術を駆使して、想像力をもって問題を解決する、理科のような、ケーススタディーのような教科です。
今日の課題は、今日本でも大変話題の「SDGs」に関連したものでした。
「Sustainable Living(持続可能な社会)の実現のために、今すでに世の中にあるものを調べ、発表してください」
というのが今日の課題です。
面白いのは、その後、先生から、
「ただし、紙のストローとか、プラスチックじゃないカップとか、そういうのはやめてね。あくびが出ます。私も知らないようなものを見つけて、私を驚かせてください。」
という注文が入りました。
Shogoたちのチームは、シャワー中に水を長く使いすぎると壁から無数のシリコン製の棘が出てきて、シャワールームから強制的に追い出される製品を見つけていましたww
自分たちでノートパソコンを使って調べ物をして、楽しみながらその新しくえた知識を発表する姿がとても前向きでした!
子どもたちは元来、学びに貪欲で、学びたくて学びたくてしょうがないのです。
大人にとっては無駄な行動や迷惑な行動、あるいは大人のペースや生活のリズムから外れる行動のように思われてしまうこともありますが、それ全てが彼らにとっては「新しい学び」であり、通らなければならない、経験しなければならない道なのです。
その前向きな力を、「私を驚かせて」という言葉で勇気付け、実際に見つけた素晴らしい情報で他のみんなを驚かせることで、自分で自分の学びを肯定していきます。
そうやって、自分で学んでいる、自分で自分の世界を広げている子どもたちの姿は、まさに真剣そのものです。
そのためにITリテラシー、つまりノートパソコン(あるいは少し譲ってタブレット)を使いこなす能力は必須です。
やらされているのではなく、やりたくてしょうがないのです。
「調べ学習」は、まさに彼らの世界を広げるアドベンチャーであり、ワクワクに満ちている活動です。
High-SchoolのPhylosophy(哲学)での意見の出し合い、意見のぶつかり合いも見ものでした。
(※聞き入ってしまい、そしてカメラのシャッター音が迷惑すぎて、写真を撮りそびれました(汗)
今回のテーマは以下の通りです。
Space is fast becoming a potential new source of wealth. We may be able to mine it, take holidays there, even live on spaceships for long term.
Should companies be allowed to get righ developing space when governments don’t have the money to do it,
or should they focus their efforts on fixing Earth first and try to make money that way?
<日本語訳>
宇宙は、地球に”富”をもたらす開発先として注目されています。例えば鉱物ですを採集すること可能でしょうし、あるいは休暇を宇宙で過ごすこともできます。長い期間、宇宙船に乗って宇宙を彷徨うことだってできるでしょう。
さて。地球上の企業は、もし政府にその予算がないならば、宇宙開発を進める経済活動を行うべきでしょうか。
あるいは、まずはその力を地球環境の修繕に費やしそれによって利益を生み出す努力をするべきでしょうか。
皆さんはどういった意見を持っていますか?
正解はありません。
唯一正解があるとすれば、「自分の考えを持つこと」です。
クラスからは、こんな意見が出ました。
(※念の為書いておきますが、これはGrade7+8の授業(中1+2)の授業です)
・宇宙を開発することで、それは地球を開発することによって地球の汚染を進めない訳で、つまり宇宙開発は間接的に地球の環境問題を解決する。
・太陽系以外の銀河系は遠すぎる。太陽系から一番近い恒星は約4.22光年(40兆km)離れている。到達するのに何千年もかかるため現実的ではない。
・宇宙開発に目を向けることは、地球の環境問題から目を背けることになる。
などなど。
こんな意見もありました。くれぐれも言っておきますが、みんな、超真面目です。
・月を開発することは月の環境を破壊することに繋がり、それは地球にもよくないこと。
・囚人を宇宙に送ることは良いこと
・地球がダメになってしまった今、宇宙に進出してある惑星を開拓し、その惑星がダメになってしまったらまた次の惑星を開発し、etc.、どんどん新しい惑星に移っていけばいい。
これら全て、「正しい意見」なんです。
どれも(この時点では)間違っていない。
大事なのは、まずはこう言った意見が出せること。
そして、聞き手は、この意見を受け入れること。
批判する、あるいは根拠を持ってその意見にぶつかっていくのは、その後の話です。
子どもたちには、独自の思想があり、それぞれがそれぞれの小宇宙を頭の中に持っています。
それを否定することは、その小宇宙の広がりを妨げることです。
怒鳴ったり、大きな声を出したり、止めたり、否定したり。そういったことは、多くの場合、彼らの可能性を狭めてしまっています。
色々とまなぶことの多い1週間でした。
そして、とても楽しい1週間でした!
みんな、とても刺激的で、いい経験ができましたね!!
Thank you, Perth Individual!!