NPO法人 岐阜立志教育支援プロジェクト 主催
志授業 実践研修会 に、メンバーとして参加してきました。
岐阜立志教育支援プロジェクトで「志授業」を開催した小中学校が昨年は30校を超え、3,000名以上の子どもたちに「夢・志」を持つことを説いてきました。
実際に志授業を導入してみえる、本巣市立本巣中学校の杉山博文校長先生は、
「人の役に立つ」ということは、本来「うれしいこと!」そして「本当は楽しいこと!!」であるということを、学校をあげて徹底して教えてみえるそうです。
小学校でよく実践されている「良さ見つけ」を中学校でも、中学校のレベルで行い、そこに志授業を乗っけているのだとか。
理由はわからないけれども、また、志教育との因果関係は不明ながらも、信じられない荒れ方をしている小学校から上がって来た子たちが、中学で勉強に真剣に取り組むようになったという事例も多く見られるようです。
同じく志授業を導入してみえる、羽島市立中央小学校の岩田喜美子教頭先生のお話によると、
中央小学校では、志授業を受けさせる前に、「なぜ受けるのか?」まず説いているそうです。
その中で、自分自身の中で、キャリアに対して初めての意識付けをし、志授業を受けた後に夢作文を各自で書き、発表会を行ってみえます。
発表会は、クラスをまたいで行ったり、学年をまたいでも行い、違う学年の生徒がどのようなことを考えているのかの気づきも与えて見えるそうです。
さらに、生徒たちの親御さんにも発表していただく機会を設けているそうですが、身近な人生の先輩である自分の親の志を聞けるのは素晴らしいと思いました。
立志教育の一番の障壁は、やはり現場の先生方への負担、という意見が一番多いようでした。
単発の授業で終わらせることなく、気持ちを持続していく、あるいは子供達に自問自答を継続させていくためには、定期的に志授業を行う必要があり、その都度外部から講師を呼ぶだったり、その都度普段の授業計画に加えてプラスアルファで志授業の企画をしたりすることが、やはり現場の先生方にとっては相当な負担となるようです。
そこは、立志会の課題としてもあげられると思います。
立志教育を実践している小中学校の事例をよりわかりやすくまとめていくこと、伝えていく仕組みや、事例集の活用方法も具体的に提案していけると、参画される学校も増えてくるのではないかと思います。
また、岐阜県下で志授業が初めて行われたのが2008年ですが、志授業を受けて巣立っていった子供達に、この授業のその後の人生への影響がどれくらいあったのかをフォローアップしていく仕組み作りも、志授業の成果を客観的に評価していくために必要だという意見もありました。
子供達一人ひとりが、将来、社会の中で自分自身の役割を持つことに喜びを感じ、それを志として育んでいくこの「志授業」の推進に、今後も微力ながら携わっていきたいと思います。