National Geographic Learning / Cengage Learning
ナショナルジオグラフィックラーニング|センゲージラーニング 主催
『Be the Teacher! Preparing for the 2020 change in elementary school English』
大阪・梅田で、上記のセミナーに参加してきました。
https://ngljapan.wordpress.com/be-the-teacher/
講演は、
「新小学校学習指導要領が目指すもの」
「新しい小学校英語教育に求められる指導力」
「『教科になれば変わること 教科になっても変えないこと』 -私立小学校の指導現場から- 」
と題して、3部構成で行われました。
従前より、文部科学省の中央教育審議会(いわゆる有識者会議)で、新学習指導要領の審議”素案”が出されていましたが、つい先週、8/19日に、審議”案”という形で、一定の進展が発表されていました。
これがパブリックコメントによりブラッシュアップされ、年内に中身が固まり、中教審での取りまとめを経て年度内に下準備が完成されていくそうです。
かといって、平成29年度からいきなり新学習指導要領が施行されるわけでは当然なく、ここから教科書採択の審議等がされ、全面実施は平成33年度からの予定とのことです。
そもそも、小学校学習指導要領改定は当然、外国語活動・外国語科(英語教育)のみを対象としているわけではなく、全教科横断のものです。
つまり、議論されているのは、
『これからの英語教育をどうするか?』
ではなく、
『これからの教育をどうするか?』
なのですが、そう問うた時に一番の存在感を以って出てくる言葉が紛れもなく『英語』なのです。
そんな中、小学生に『英語は好きか?』と問うと、約7割の児童が『好き』と答える一方で、中学3年にもなると、その割合が『嫌い』に転じてしまう。
『将来、外国へ留学したり、国際的な仕事に就いたりしてみたいと思う』割合も、小学生では39%、中学3年生だと31%に落ち込むそうです。
小学校の英語教育から中学校の英語教育へ、学ぶことが多くなっているのに、それを嫌ってしまい、可能性がかえって狭まっていることに懸念を感じます。
『グローバル化』という言葉が生まれてからもう随分経ちますが、『海外には行かないから』や、『田舎で農業やっているから』英語を話せる必要はない、という時代はすでに終わっています。
世界が日本国内に身近に入ってきている昨今、英語によるコミュニケーション能力の向上(出来不出来)が、日本の国益を左右し得るとまで言えます。
(※論点は少しずれますが、農産物の海外輸出も地場産業の一つの活路ですね。例えばお酒の海外輸出高は、230%伸びているそうです。)
バスの運転手だって、町工場だって、あるいは先述のような造り酒屋だって、世界が歩み寄ってこれば、あるいは外に出て行く必要があれば、そこでの言語は英語になります。
では、その状況をどう打破するのか?
通訳を雇うのか?
そんなこといちいちできるわけがありません。
自分の力でなんとかしていかなければいけません。
こういった事実に向き合い、希望を持って、来る未来を迎え入れたいですね。